飲食業界では、視覚的な情報での魅力が非常に重要です。
お客様は料理という商品を味わう前に、まずメニュー表を必ず見ます。
インターネットでの商品を購入する前にも必ず商品の写真を見ます。
文字だけでは自分の想像の中での商品しか浮かびません。
もし見た目が良い、量が多い、盛り付けにこだわっているなど他店と差別化できるポイントがあるのならば、特にメニュー表の写真にはこだわりたいです。
SNS(特に写真でいえばインスタグラム)で情報を得る人が多い昨今では情報の更新頻度も重要になってきます。
かといって自分で撮るとなんか暗い、美味しそうに見えない。
プロに頼むと費用がかかるし、何枚も撮るのは難しい。
プロに頼めば綺麗で美味しそうな写真が手に入りますが、
インスタグラムに気軽に載せる写真もサクッとキレイに撮ることができたら嬉しいですよね。
今回は、お店の魅力を最大限に引き出す重要な要素となる料理写真を、スマホでも簡単にきれいに撮れるように料理専門に撮影を行うフォトグラファーが簡単で効果的な撮影のコツをご紹介します。
撮影機材はスマートフォンで大丈夫。
是非この記事を見ながら一緒に撮ってみてください。

フードフォトグラファーManami
- この記事を書く人
- 東京・埼玉を拠点に活動する料理専門フォトグラフアァー
- 元金融機関職員、情報発信を機にフォトグラファーへ転身
- SNS、ブログから料理撮影の依頼を受注
1. 光の活用
自然光の重要性(オススメ)
まず最初に、光の使い方が写真の出来を大きく左右します。
自然光を利用することが最も簡単な方法です。
窓際の席や屋外のテラスで撮影することで、自然な陰影がつき、料理が一層美しく見えます。

こちらのイチゴの写真は窓から入る太陽の光のみで撮影
写真を撮る時は可能な限り室内の電気を消して太陽光だけで撮るようにしましょう。
撮影のオススメの時間は午前中の光です
太陽がまだ低い位置にあるため、柔らかな光が被写体を美しく照らし自然な色合いのバランスの撮れた写真に仕上がります。
温かみのある写真にしたいということであれば夕方の撮影もオススメです。
人工光を使う(難易度高)
撮影したい場所に窓がない、夜間撮影したい、統一感を出したい場合には、自然光での撮影は諦めるしかありません。
これらの撮影には基本的には人工光を利用します。
この際、できるだけ柔らかい光をつくることがポイントです。
硬い光は強い陰影を作り、料理の細部を飛ばしてしまうことがあります。
ディフューザーと呼ばれる機材や白い布を使用して光を柔らかくしましょう。
レースカーテンが1枚あるだけでも柔らかい光を表現しやすくなります。
また光をつくるのにストロボといわれるものがあります。
ストロボを使うには機材を購入して使い方を学ばなければなりませんのでなかなか簡単にとはいかないと思います。
特に大きいストロボは保管場所も確保するのも大変です。
場所を比較的とらずにコンパクトに撮影できるものもありますので別記事にてご紹介したいと思います
更新をお待ちください。
2. 構図の工夫
基本的な料理撮影の構図
料理撮影において基本となる構図は、日の丸構図といわれる料理を中心に配置したものになります。
この方法は、料理そのものを見せるのに適しています。
見せたい被写体を真ん中に配置し、周りに関連する小物を置いていくのが一般的です。
真上から撮影する方法もオススメです。
テーブル全体のコーディネートを見せることができ、お店の雰囲気も伝えることができます。
動きのある構図
料理の一部をクローズアップすることで、質感やディテールを強調することもできます。
料理を手に取る瞬間や調理中のシーンを捉えることで、動的な要素を加え、写真にストーリー性を持たせることができます。
一人ではなかなか難しい撮影ですが人物の一部を写真に入れ込むことでお客様に実際に食べている様子を想像させることができます。
3. 背景と小物
シンプルな背景
料理が主役であるため、背景はシンプルに保つことが重要です。
無地のテーブルクロスや木製のテーブルなどが好ましいです。
背景がごちゃごちゃしていると、料理が埋もれてしまいます。
小物の使用
小物を上手に使うことで、料理の魅力を引き立てることができます。
たとえば、カトラリーやナプキン、新鮮なハーブなどを配置することで、写真にアクセントを加えることができます。
ただし、小物の使いすぎには注意が必要です。あくまで料理が主役であることを忘れずに。
オススメの小物は別記事にてご紹介予定です
4. 撮影機材と設定
スマートフォンのカメラ
最近のスマートフォンは高性能なカメラを搭載しており、料理撮影にも十分対応できます。
スマートフォンを使用する場合は、カメラの設定を手動で調整することがポイントです。
露出やホワイトバランスを適切に調整することで、自然な色合いを保つことができます。
一眼レフカメラの活用
よりプロフェッショナルな写真を求める場合は、一眼レフカメラを使用することをお勧めします。
これにより、背景をぼかす(ボケ効果)ことで、料理が一層引き立つ写真を撮ることができます。
また、様々なレンズを使用することで、多様な撮影スタイルを楽しむことができます。
5. 撮影後の編集
基本的な編集テクニック
撮影が終わったら、写真編集ソフトを使って最終的な仕上げを行いましょう。
明るさやコントラストの調整、色味の補正など、基本的な編集を行うだけで、写真のクオリティが大幅に向上します。
スマートフォンの基本アプリでも十分に編集が可能です。
専門的な編集ソフト
さらに高度な編集を行いたい場合は、Adobe Lightroom(以降ライトルーム)やPhotoshopなどの専門的な編集ソフトを使用することをお勧めします。これらのソフトでは、細部にわたる調整が可能で、プロフェッショナルな仕上がりが期待できます。
6. 実践例
実際に撮影してみよう
具体的な例として、次のような手順で撮影してみましょう。
- 自然光が入る場所で、シンプルな背景を準備します。
- 主役の料理を中央に配置し、周りに少し小物を添えます。(なくてもok)
- スマートフォンのカメラ設定を手動で調整し、適切な露出とホワイトバランスを設定します。
(白く飛んでいるところはないか、黒くつぶれてしまっているところはないか確認してください) - 様々な角度から数枚撮影し、ベストなショットを選びます。
- 撮影した写真を編集し、明るさやコントラストを調整します。
これらの手順を繰り返すことで、次第にスキルが向上し、美しい料理写真を撮影できるようになります。
7. 最後に
料理撮影は練習と工夫が重要です。
最初は難しく感じるかもしれませんが、この記事で紹介したコツを参考にして、少しずつ挑戦してみてください。
美しい写真が撮れるようになると、お店の魅力がさらに引き立ち、集客にも繋がります。
ぜひ、このガイドを参考にして、日々の料理撮影を楽しんでくださいね!
もし店内での撮影で窓がない、綺麗に撮れる場所がない等ございましたらプロにお任せください
店舗に合わせた背景紙や小物も多数ご用意しております。
また出張撮影では店舗にお伺いして撮影のポイントをお伝えすることもできます。
是非ご相談だけでもお問い合わせくださいね